こんにちは、KJです。
今回は高齢者介護において
誰もが1度考えるであろう、
認知症の方に嘘をついて良いのか
どうかについて経験を共有していきます。
私も入職当初はとても迷い
先輩職員のケアに疑問を抱いたり、
かと言ってどうすれば
良いのか分からない・・。
という経験がありました。
私なりに考え抜き、結論を出したので
共有していきたいと思います。
それではよろしくお願いします。
結論:相手の状態と嘘の意図が大事!
早速結論ですが、
嘘をつくのか、つかないのかは、
・状態を見て判断
・嘘を言う意図が大切
この2点で判断する
ことをオススメします。

相手の状態、嘘の意図、
介護経験がないとなかなか
難しい判断基準かもしれませんね。
逆に経験のあるベテランさんは
無意識に実践しているかもしれません。
つまりどう言うことなのか
説明していきます。
嘘が必要な人?不要な人?
まずそもそも嘘はつかないに
越した事はないですよね。
ある程度しっかりしていて、
年相応の物忘れで混乱も少ない。
こんな人に職員都合で勝手な嘘を
つけば余計に混乱してしまいます。

うっかり物忘れをしている程度なら
本当のことを伝えてあげれば
「思い出した!」
「ああ、そうだった。」
と、この程度で
済むのではないでしょうか?
物忘れの自覚がある、
思い出せずにモヤモヤしている、
など、
短期記憶の低下が著しく見られない方
には嘘は必要ないと考えています。
真実を伝える事が安心に直結するからです。

しかし、
短期記憶の低下が著しく、
体験自体を忘れてしまうような方や
分からない事への不安で
不穏になってしまう方には
時に嘘が必要だと考えています。
嘘が必要と聞くと騙している
と感じるかもしれませんが、
仮に不安で不穏になっている
認知症の人に真実だけを伝えたら
どうなるでしょうか?
・家に帰りたい
・お金を取られた
・ご飯を食べてない
これらの訴えをする人に、
・入所してて家に帰れない事
・お金は持ってきてない事
・さっきご飯を食べた事
正直に伝えたら納得
してもらえるでしょうか?
介護経験のある方は
分かってもらえないだろう・・、
そんな正直に言ったらまずい・・、
と思うのではないですか?

このように、
嘘をつかない=真実を伝える
と考えると、真実を伝える事が
ベストとは考えにくいと思います。
しかし、
とりあえず何か嘘をつけば良い
という訳でもありません。
嘘には考えるべき意図があるのです。
嘘の先に安心がありますか?
不穏な認知症の方には、
分からない事、
納得できない事への
不安や不満、怒りや悲しみが
あると私は考えています。
それらの感情の根底には
安心したい、納得したい、という
気持ちが潜んでいると思うからです。
よって職員が嘘をつく場合には、
・安心してほしい
・納得して利用してほしい
というような
意図が必要だと考えています。

職員がラクをしたくて職員都合で
つく嘘は騙しているも同然です。
利用者さん本意な声かけ、対応に
なっているのかがポイントだと思います。
ここはモラル的な話で
境界がグレーな感じですが、
適当な気持ちやケアはしっかりと
相手に伝わってしまいます。
自分の声かけや対応は
誰のために行っているのか、
この軸がずれないように
ケアをする必要があると思います。
まとめ
嘘と聞くと騙している、罪悪感がある、
と感じるかもしれませんが、
時に認知症の方には真実の方が辛いのです。
認知症が発症し要介護状態になり、
在宅生活が困難になった事実など
知りたくはありませんよね。。
安心して、納得して、サービスを受けてほしい。
不安に囚われずその人らしく生きてほしい。
利用者さん本意のケアになるよう個人で、
チームで考えてケアをしていきましょう。
今回の記事は以上になります。
こんな意見があるのか、1度考えてみよう、
などお役に立てば嬉しいです。
ありがとうございました。
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